2010年1月15日発行「続 渡慶次の歩み」(上・下巻)から
祝辞
『続渡慶次の歩み』の発刊、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
昭和46年、当時の渡慶次公民館建設15周年を記念し発刊された『渡慶次の歩み』は、500年余に亘る渡慶次区の歩みを克明に著した、実に素晴らしい内容の字誌でありました。現在、村内各字において字誌が編纂されておりますが、その先駆けともいえ、その後の各字誌のあり方に大きな影響を与えたものだと思っております。その発刊から約40年。今また、5年という歳月を費やし、新たに収集した資料や渡慶次区のこの間の歩みを取りまとめた本書が完成いたしましたことは、まことに喜ばしい限りであります。編集委員の皆様をはじめ、関係各位のご努力に対しまして心から敬意を表する次第であります。
渡慶次区の先輩方は、様々な面で先見の明があったと思います。現在の碁盤目状のコミュニティ道路の整備やボーロポイント飛行場跡の農地の整備等、皆で知恵を出し合いながら着実に地域を発展させて参りました。また、獅子舞をはじめ多くの独自の伝統文化・芸能の保存にも力を尽くされ、今や貴重な財産として世代を超えて継承されております。
歴史を記録し伝えていくことは、極めて重要なことであります。特に、字誌の役割は、自らの生まれ育った地域の歴史や伝統を知り、貴重な文化遺産の継承を図るとともに、地域に住む人々の営みを後進たちに伝えていくことにあると思います。そういう意味におきまして、時期に応じ新たな歴史を書き足しながら字誌を充実発展させていくことは、たいへん大きな意義があると思います。渡慶次区のみならず、読谷村全体にとりましても貴重な財産となるものであります。
どうか、この新たな字誌の発刊を機に、渡慶次区民の皆さまがこれまで以上に自らの住む地域に対する理解と愛着を深めていただき、今後ますます素晴らしい地域づくりに取り組んでいかれますことをご期待申し上げます。
終わりに、渡慶次区のますますのご発展と、区民の皆様の更なるご活躍ご健勝を祈念申し上げ、お祝いのごあいさつといたします。