2010年1月15日発行「続 渡慶次の歩み」(上・下巻)から
祝辞
このたび、『続渡慶次の歩み』が発刊されますことを心よりお喜び申し上げます。誠におめでとうございます。
本字誌は、書名でも示している通り、渡慶次が発刊する字誌としては2冊目を数えております。最初の字誌は1971年11月に『渡慶次の歩み』として発刊を見ており、後進の字誌の模範とをりました。ここに38年ぶりに内容を充実させ『続渡慶次の歩み』が発刊されましたことをお慶び申し上げます。
本書には渡慶次の歴史、文化、伝統、諸団体の活発な活動が良く整理され、新たに発掘した新資料に加え、年表や組踊、むら芝居の台本等が収録されており、圧巻であります。長年に亘り編集事業にご尽力なされました編集委員の皆様をはじめ、関係なされた多くの区民の皆様に敬意を表するとともに感謝を申し上げる次第でございます。
渡慶次集落は、読谷村では純農村地域であり、先の第44回農林水産祭式典において天皇杯受賞の栄に浴したることは記憶に新しく、渡慶次まつりなど諸行事を通じて伝統文化を重んじる地域として知られております。
このようなすばらしい発展を遂げられたのも歴代区長並びに先輩諸氏の献身的なご尽力及び区民総意で一丸となって、字興し事業や諸行事に取り組んでこられた賜であり、現在のような渡慶次区の隆盛が形成された所以であります。
今後さらなる発展を期する上からもこの字誌を通して、これまで字渡慶次のたどってきた道程を振り返り、さらに理解を深めて、字の宝となるものを次世代に継承させることが肝要かと存じます。
渡慶次の往事を知る明治・大正生まれの諸先輩方も少なくなる中、編集に携わってこられた方々のご苦労は計り知れないものがあったことかと拝察いたします。
そのご苦労の結晶である貴重な字誌が末永く区民に活用され、渡慶次区の礎となりますことをご期待申し上げ、渡慶次地区の益々の弥栄を祈念いたしまして祝辞といたします。