続 渡慶次の歩み
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第7章 むらづくり―各種団体の活動―
第7節 渡慶次に於ける青少年健全育成活動の歴史
 
 その年の10月には、鳥取県の子どもたちが沖縄、渡慶次区での交流を行った。以下に日程や参加した子供たち、民泊先などを紹介する。
 
○平成16年度 鳥取県溝口町・読谷村渡慶次子ども会交流事業
 主催:鳥取県溝口町・読谷村渡慶次区
 共催:鳥取県溝口町教育委員会・読谷村教育委員会
 期間:平成16年10月22日(金)〜24日(日)
 日程:
月日 内容 備考
10月22日(金) 10:10 伊丹空港発(JAL2083便より)
 
 ※バスにて昼食
沖縄自動車道
 
 
 
 
【演目】
・新貝殻節踊り
・大山賛歌
12:15 那覇空港着
12:30 空港発(海洋博記念公園へ)
14:00 ちゅら海水族館等施設内見学・自由行動
16:30 読谷村へ出発
18:00 渡慶次公民館着
18:00〜20:00 子ども会伝統芸能交流会(夕食会)
20:00 民泊家庭へ22:00 引率者宿泊先へ(チェックイン)
10月23日(土) 7:30 朝食 ※引率者は宿泊先にて
 
※昼食紅いもソーキ汁おにぎり等
 
 ※夕食沖縄そば等
【演目】
・鬼面太鼓
・新貝殻節踊り
・大山賛歌
8:30 公民館集合
9:00 読谷村内視察(世界遺産の座喜味城跡・伝統工芸:花織、ヤチムンの里等)
12:00 昼食(まつり会場にて)
14:00 カンカラ三線づくり(まつり会場にて)
〜まつり会場にて自由散策〜
18:00 夕食(まつり会場にて)
19:00 渡慶次まつりにて文化交流会(舞台発表)
21:00 民泊家庭へ
10月24日(日) 7:30 朝食 ※引率者は宿泊先にて
 
 
 
 
 
※牧志公設市場については時間調整
 
 
 
 
 
8:00 公民館集合
8:30 お別れ式
9:00 公民館出発
10:30〜11:30 首里城見学
12:00 昼食
13:30〜14:30 平和祈念公園見学・因伯の塔
15:00 空港着・自由散策、お別れレセプション
17:00 那覇空港発(JAL2088便にて)
18:55 伊丹空港着鳥取県溝口町へ
〜おつかれさまでした。また会う日まで…〜
 
○溝口町子ども会参加者名簿及び民泊先
溝口町交流団 民泊家庭
    氏名 学年 氏名(父母)
1 1 神村※※ 中1 儀間※※
2 神村※※ 小5
2 3 井桁※※ 小4 新垣※※
4 吉川※※ 小4
5 山崎※※ 小4
3 6 坂田※※ 中2 安田※※
7 景山※※ 小3
4 8 景山※※ 小6 国吉※※
9 南葉※※ 小3
5 10 生田※※ 小6 安田※※
11 生田※※ 小3
6 12 藤原※※ 小6 仲村渠※※
13 矢田貝※※ 小3
7 14 井上※※ 小6 安慶名※※
15 白川※※ 小2
 
 日程表にあるように10月22日(金)より2泊3日で「渡慶次まつり」に合わせて受け入れを行っている。まつりの前日には多くの区民にも呼びかけ、大型テントの下で読谷村教育長を招いての歓迎会を開催した。2日目は「渡慶次まつり」に参加し、プロジェクターを使用して溝口町を紹介した。また、まつりのプログラムに組み入れて溝口町の伝統芸能を披露し、区民から喝采を浴びた。
 祭りの合間をぬって育成会の会員は県内の観光も取り入れ、有意義な交流事業が実施でき溝口町の子どもたちにも深い感動を与えたようだ。
 
 以後、この事業は毎年、実施されているが、特に第2回目の溝口町への交流の際は町教育委員会の取り計らいで鳥取県の山間部にある日光小学校の校庭で雪の大運動会に参加することになった。児童生徒30名余の小規模校だが、雪国ならではの学校行事に参加することができ、幸運だった。
 
070155-雪上綱引き合戦
雪上綱引き合戦
 
 対面式後、雪合戦・綱引き・かけっこなど雪遊びを満喫するかたわら、沖縄から持参したタンカンも雪の中に投げ入れ、宝探し競争と称し、寒さも忘れて雪遊びやゲームに興ずることができた。最後は、グループに分かれての雪像作りである。渡慶次子ども会はシーサーを作り、スプレーで着色して完成させた。
 
070155-あくびするシーサー
あくびするシーサーに見えますが・・・
 
 (3) 課題
 家計を支えるため、共働きも多く、家庭的にも社会的にも時間的にも制約のある育成会ではあるが、子どもたちの健全育成と幸せを願い、連日公民館に足を運び、綿密な計画を練る姿は自治会活動にも大きな刺激を与えている。
 事実、「とけしまつり」にはステージ発表において子どもたちへの指導のみならず、育成会自体もすばらしい芸を発表している。
 だが、全て順調に事が運んでいるわけではない。いくつかの課題がある。
 まず、旅費の問題がある。子どもたちや引率者に負担をかけすぎると、交流事業の継続が難しくなることが考えられる。現在渡慶次の子ども会が行く場合は60万円の補助金を字が負担しているが、自己負担の半額ぐらいである。家計は一律ではないために予定した児童が行くことができなくなると混乱が生じ、やがて組織の弱体化につながることも懸念される。育成会としても紅芋の販売やまつりでのバザー等、資金集めに腐心している。会の構成メンバーが毎年入れ替わり、役員も改選されるし、いかなる条件下でも継続できる体制づくりが必要である。
 さらに、交流相手は地方自治体であり、町の教育委員会に担当部局を設置すればスムーズに事は運ぶ。しかし渡慶次は自治会である。代表者は区長であり、多忙極まる区長が事業推進の旗振り役にあたる。青少年の健全育成、社会教育、生涯学習を唱えるならば、読谷村からも全面的なバックアップが事業継続のためには欠かせない。
 

8 歴代正副会長名簿

 
本編参照
 

おわりに

 渡慶次子ども会は、その父母らで組織する育成会と共に渡慶次まつりや敬老会、エイサーなどの行事にも積極的に参加し、最近では農業同好会の支援を受けての農業体験学習やクリスマスパーティー等を催し、親子でのふれあい宿泊研修会や他組織との交流を通じて、子ども達の健全育成に力を入れている。さらに、県外との交流も活発に行っている。
 1922年(大正11)に教育の振興を求める声が上がり、地域の子どもたちの健全な成長を願う組織として、育英事業を兼ねた学事奨励会が発足して以来、青少年健全育成会と名称を変え、さらに子ども会育成会へと統合し今日に継承されている。
 これまでの歴史をみると、いかに当時の父母たちが次代を担う児童生徒の健全育成と学事奨励への意気込みが強かったかを感じる。
 
 

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